台風19号、新型コロナウイルス感染症により激動した「まち」に、市民による『主体』をつくり、まちづくりの土壌を耕す決意をしました!
設立に至るまでの経緯
本宮市は、市民が主役のまちづくりを進めようと2019年から『まちづくりもとみや塾』を開講し、人材育成とまちの資源の掘り起こしを行ってきました。奥州街道の本宮宿として江戸期に栄えた歴史があり、また阿武隈川の流れに沿って肥沃な丘陵地が広がる本宮市のまちを舞台に、第1期生、第2期生が自らが主役のプロジェクトを複数立ち上げながら進めてきました。
2019年は、台風19号による水害により延期され、2か月遅れの12月にやっとスタートしました。困難を乗り越え復旧していく過程で、変貌していくまちの姿を見つめながら初年度を終えました。そして2020年、2021年を襲った新型コロナウイルス感染症は、塾運営にも大きな影響を与え、2021年の塾開講は断念せざるを得なくなりました。
しかしながら、第1期生が市広報誌の表紙を飾りその活躍ぶりが注目されると共に、本宮の高校生が積極的に参加してくれたことなど、未来への芽は確実に育ちつつありました。塾生が「まちづくりもとみや椅子の旅グループ」として主催した『フォトムービーコンテスト「もとみや・しらさわ」Instagram再発見』は、カナリヤ映画祭でその表彰式が開かれ、地域資源活用の芽を大いに伸ばしました。
2021年11月に開催された『地域と学校の協働フォーラム』では、「高校生が活躍できる、開かれた地域へ」と題した講演とワークショップが開かれ、高校生の総合的探究活動の事例や地域と高校が協働して幸せになるパターンとつまずきのパターンを学び、未来を語り合いました。ここでの『発見』は、高校生の地域学習を支援するプログラムを用意することよりも、大人自らが主体的に動き出してまちづくりの土壌をつくりあげる方が学習効果は高いということでした。目からうろこの『発見』に、塾生はまちづくり団体の設立に動き始めました。自ら課題を発見し、解決に挑む「主体性」、問いと学びを続ける「探求性」、多様な他者とチームで動く「協働性」、越境できる開かれた「社会性」を本宮市につくっていこうと設立の準備に入りました。
「本宮の自然文化のキオクを伝承し、まちを共創する」
もとみやプラット設立の理念と活動内容
わたしたちは、この組織は何のためにあるのか?これをひとことで言い表せる理念をまず求めました。まちの問題を解決するには、つなぎ役が大事でしょうし、何より市民の想いと取り組みを見える化して、まちづくり活動を楽しみながら浸透させなければならないでしょう。また、本宮市というまちの舞台を読み解き、自然・文化を継承する大人の姿を子どもたちに見せることも大切です。また、我々は遠回りになろうとも『対話』の場をつくりながら、誰もが本宮のまちを学べる機会を用意したいと考えました。これらのことを、個人・グループによるワークで検討し、代表メンバーによる統合案づくりを経ながら、理念づくりを行いました。
理念:本宮の自然文化のキオクを伝承し、まちを共創する
活動内容:
(1)未来に向けてすべてをつなぎ、まちの問題を解決する活動
(2)市民の想いと取り組みを見える化し、まちづくり活動を浸透させる活動
(3)まちを読み解き本宮らしさを発信する活動
(4)まちの自然・文化を継承する大人の姿を子どもたちに見せる活動
(5)対話を基本にし、誰もが本宮のまちを学べる機会を創出する活動
(6)その他、この会の目的達成に必要な活動
もとみやプラットの当面の活動二本柱
【1】市民活動プラットフォーム事業
【2】まち再発見(まち歩き)事業
福島民報さんに紹介されました。
「【行政と高校の連携】本宮方式に期待する(8月24日)」